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なぜLotus Notes/Dominoをバージョンアップするのか?(1)

 

情報系システム見直し時における検討ポイント

この連載では前回まで2回にわたってLotus Notes 8のクライアント機能強化とそのユーザーメリットについて解説をしてきました。
Lotus Notesはグループウェア、情報系システムのクライアントとして日々のビジネスシーンにおいて幅広く、かつ長時間、ユーザーに利用されています。
Lotus Notesがなければ業務が立ちゆかない、Lotus Dominoサーバーがダウンしてしまったら業務も止まってしまう、といったケースも多々見受けられます。
情報系システムの企業・組織にとっての価値は、企業・組織への導入が始まった十数年前とは異なり、「あればいい」から「なくてはならない」ものへと大きく変わりました。情報系システムがビジネスに与えるインパクトは大きく、いまや基幹系システムと同様に、業務遂行上、欠かせないものとなりました。
そのような状況の変化に伴い、数年来利用されてきた情報系システムの見直し・更改を検討され、実際に着手される企業・組織が増えてきています。
そして、情報系システム見直しにおける有力な選択肢としてLotus Notes/Dominoのバージョンアップが検討され、最も高い効果を見込まれるという判断で最終的にLotus Notes/Dominoをバージョンアップすることに決定された企業・組織が多くいらっしゃいます。
今回と次回の2回に分けて、バージョンアップを決定された企業・組織がどういったポイントで評価をされたのか、できるかぎり共通項となりうる要素を解説させていただきます。

Lotus Notes/Domino利用バージョンのサポート終了

導入しているLotus Notes/Dominoのバージョンが時間経過のためにサポート終了となり、それを契機にバージョンアップを検討される企業・組織は、かなりの数いらっしゃいます。
ライセンスの面でいえば、購入時より最低1年以内の最新バージョンであれば、そのまま利用することのできる権限を持ちます。
しかし、ほとんどすべてのソフトウェアがそうであるように、Lotus Notes/Dominoも時間経過とともにバージョンごとに次第にサポートが終了となる仕組みを取っています。
2007年12月時点では、Lotus Notes/Domino 6.0.x以前のバージョンは、すでにサポート終了状態となっています。
また、Lotus Notes/Domino自体のサポート終了だけではなく、それを稼働させているクライアントOS、サーバーOSのサポート終了、および利用しているLotus Notes/DominoがOSのどのバージョンまでサポートするのかについても、あわせての検討事項となります。
Lotus Notes/Dominoのサポートが切れたバージョンのまま、あるいはサポートされないLotus Notes/DominoとOSの組み合わせで利用を続ける企業・組織もありますが、その場合は当然、サポートを受けられない = トラブル発生等に対するリスクをすべて利用する側がかぶることになります。先述したとおり、情報系システムのビジネスに対する重要度は近年さらに増して来ております。ネットワーク社会では、一企業・組織のシステムトラブルの余波が、お客様をも含めたステークホルダーに広がる可能性を秘めています。システムの安定運用は企業・組織の社会的な責任と考えると、リスクを抱えたシステムの運用は避けるべきと言えます。つまり、利用システムに要求される事は、安定運用とともに、障害発生時の迅速なリカバー体制の確保までにも及びます。
したがって、最終的な問い合わせ先となるIBMのサポートも利用できる状態 = サポート対象となるLotus Notes/Domino、OSのバージョンの組み合わせで利用することは、適切な情報系システム運用を行う上での前提条件として、とらえられるようになっています。以上の理由で、利用バージョンのサポート終了にともないバージョンアップを選択する企業・組織が多いと言えます。

サーバー統合によるシステム運用コストの削減

Lotus Notes/Dominoがグループウェア、情報系システムの基盤として広く受け入れられたその一因として、レプリケーション(複製)による分散運用が評価されたことが挙げられます。
十数年前、ネットワーク回線のコストが高く、拠点間に帯域幅の不十分なネットワークを張らざるをえなかった頃、拠点ごとにLotus Dominoサーバーを配してクライアントからアクセスし、中央拠点のサーバーとはレプリケーションでデータの同期を取るという運用が多くなされていました。
こうすることで拠点間の回線の帯域幅が広くとれない場合でも、ネットワークを効率的に利用してLotus Notes/Domino上で広範な情報共有を実現できるという利点がありました。
ただしその反面、拠点ごとにサーバーを置いていたため、サーバー管理にまつわる物理的・人的なコストが拠点ごとにかかり、システム運用のトータルコストに影響してしまっていた部分もあります。
その頃の情報系システムにまつわる状況と比較しますと、
  1. ネットワーク回線にかかるコストが低くなり、帯域幅の広いネットワークを拠点間に引きやすくなっている
  2. サーバー・ハードウェアスペックの向上
  3. Lotus Dominoサーバー ソフトウェアの可用性の向上
主として現在では上記3点が大きく変化しました。これにより、主要拠点にサーバーを集中させるシステム運用が可能となりました。
また、サーバー統合とあわせてシステムの耐障害性・サービス連続性を高めるための冗長化をソフトウェア、ハードウェアの両面で検討されるケースがあります。システムの安定稼動は運用コストを引き下げます。
このように、サーバー統合による運用コスト低減、さらにシステムの安定稼動も視野に入れ、バージョンアップを選択する企業・組織が多く存在します。
次回も引き続きバージョンアップを決定された企業・組織がどういったポイントで評価をされたのかを解説させていただきます。

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