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Notes7マイグレーション事例 【リコーテクノシステムズ】

 
リコーテクノシステムズ(RTS)は社内のNotes環境をNotesDomino7(ND7)環境へマイグレーションするため、まずユーザのクライアントをNotes7にバージョンアップをしました。
担当者にその状況を聞きました。

背景は?

リコーテクノシステムズは約1万人のNotesユーザと約9,000個のデータベースが48台のサーバで稼動しております。
これらの環境について、NotesR5(R5)のサポート切れ対応とNotes7(ND7)の新機能によるセキュリティ及び生産性の向上を目的に、06年 12月から社内ND7化を進めてきました。これまで、クライアントとメールサーバのバージョンアップが完了しており、現在はメールテンプレートとデータベースサーバのバージョンアップを進めております。

R5クライアントからNotesDomino7(ND7)へ移行した進め方は?

最初にデータベース管理者をバージョンアップし先行評価を行いました。

ND7クライアントにバージョンアップした後、R5の既存データベースを操作した際に動作不良が起きないよう、データベース管理者のクライアントバージョンアップを最初に行い、データベースの動作検証を実施しました。なお、R5サーバで稼動しているデータベースをND7デザイナで修正すると動作不良が起きる恐れがある為、デザイナを利用するユーザは、R5とND7の共存インストールを行い、デザイナのみR5を継続利用するように致しました。

先行評価終了後、一般ユーザのバージョンアップを行いました。

一般ユーザのクライアントバージョンアップ作業は、全国にCDメディアで配布したセットアッププログラムを元にユーザ自身が行いました。ユーザへの作業負荷を極力少なくする為に、メールサーバのバージョンアップを事前に行い、ポリシー機能を活用できるようにする事で、セットアップ後の設定作業(ロケーション文書やユーザプリファレンスの設定)を自動化しました。

一般ユーザのバージョンアップ期間は進捗管理を重点的に行いました。

R5に互換性の無いND7の新機能活用したデータベースを展開した際に、利用できないユーザが発生しないよう気をつけました。漏れなくクライアントのバージョンアップが完了することを目標に、進捗管理を徹底して参りました。バージョンアップの進捗状況は、サーバログの詳細レベルを上げ、サーバアクセス時のクライントバージョンを表示されるようにして確認しました。

移行期間中に発生したトラブルは?

クライアントのバージョンアップ作業で、当初、個人アドレス帳のND7設計を誤ってメールデータベースに対して行ってしまうトラブルが多発しました。トラブルは「メールのアイコンを開くとアドレス帳が開くようになった」という問合せとなって多く寄せられました。さらに設計を元に戻そうとする操作を誤って、メールデータベース自体を削除するトラブルも多く発生しました。そこで、手順書に注釈を付けて注意を促すと共に、Notes データベースを通じて情報提供を行う事で対応し、誤操作を防止するようにしました。
余談ですが、リコーテクノシステムズではメールデータベースのアクセス制御を自身で管理するルールです。システム管理者の管理負荷を下げる為にメールデータベースのアクセス制御リストにはメール所有者が管理者として登録されています。しかし、誤ってメール本体を削除してしまうケースは日常の利用において月に数回発生しているので、今後はアクセス権限を見直す必要があると考えています。
その他クライアントバージョンアップ後、操作時に多少のレスポンス低下を感じる方がいらっしゃるようです。中には極端にレスポンス低下が起こるケースがありましたが、キャッシュ(Cache.ndk)の削除とワークスペースの圧縮で改善する事ができました。
なお、ND7はR5クライアントに比べてメモリ使用量が増加しているようです。ページングが多く発生している場合は、レスポンスダウンの原因がメモリ不足である可能性が考えられます。メーカーではNotes7.0.2の最小メモリは128MB(推奨値は256MB以上)と掲載されておりますが、実業務でストレス無く利用する為には、最低でも512MB以上メモリが必要だと感じました。

ND7の感触はいかがですか?

クライアントとメールサーバのバージョンアップを行った時点での感想ですが、システム管理者としては、R5に比べてサーバの安定性が格段に向上している事を実感しています。バージョンアップを行う前には、初期リリースバージョンに起こりがちな原因不明のトラブルの発生を心配していました。しかし、R5では1~2回/月のペースで発生していたサーバダウンが、バージョンアップ以降は4ヶ月間で1度も発生していません。ND7で安定性が向上している点については、システム管理者として大変満足しております。
一般利用者からは、使い勝手は格段に良くなったとの声が聞かれています。突然クライアントが異常終了するような事があっても、編集途中の文書が復元できるオートセーブ機能など、R5にはなかった便利の満足度が高いようです。新しいメールテンプレートを全社展開に先駆けて試行しているユーザからは、重要なメールが埋もれない為の機能が増え、使い勝手が良くなったという声が寄せられております。例えば、ジャンクメール機能については、簡単な個人設定で、受信ボックスから迷惑メールを排除できるようになりました。また、フォローアップやメッセージマーキング機能など、必要なメールを目立つようにわかり易く表示できる機能が増えました。
私自身、新しい機能を使いこなしていると言える状態ではありませんが、便利な機能を積極的に利用者へ発信しながら生産性の向上を図って行きたいと考えております。

今後の計画を教えてください。

引き続き、メールテンプレート及びデータベースサーバのND7化に取り組んで参ります。メールについては、R5に比べてテンプレートのサイズが10MB以上増加しています。当社では、約1万人のメール利用者がおりますので、1人10MBの増加はトータル100GBのディスク消費に繋がります。これを回避するため、メールテンプレートのND7化はシングル・コピー・テンプレート(※)機能の活用を検討しております。 また、メールサーバーは今回データベースサーバーと分離し専用設備の整ったデータセンターに集約しました。データベースサーバーについてもメールサーバーと同様に、ND7データベースサーバーを新設し、既存サーバー内のデータベースを集約化する予定です。自然災害時の安全確保とサーバー台数削減によるローコストオペレーションをND7化と同時に実現できるよう取り組む予定です。
以上リコーテクノシステムズのNotesDomino7環境へのマイグレーション体験談でした。
※シングル・コピー・テンプレート
同一のデザインを持つ複数のデータベースに対して、テンプレートのデザインを共有して使用します。そのため、使用するディスク容量を減らすことができます。
話し手:リコーテクノシステムズ IT/S推進室 石井 洋喜
聞き手:RTS Communication Club 佐藤

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